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作者:尾田栄一郎
出版社:集英社
発売時期:2011年8月
評価:80点
概要:海賊となった少年モンキー・D・ルフィを主人公とする〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟を巡る海洋冒険ロマン。
感想:前巻と打って変わって、63巻はとても良いと思いました。オトヒメ王妃とかフィッシャー・タイガーの昔話なんかとても。
大好きなブルーハーツの青空の歌詞を思い出しました。
生まれた所や 皮膚や目の色で
いったいこの僕の
何がわかると いうのだろう
人間は失敗を沢山繰り返して、少しは成長しているのだろうか。
それでも戦争はなくならないね。
なんでだろうね。
鋼鉄の華っ柱 3巻
作者:西森博之
出版社:小学館
発売時期:2011年7月
評価:95点
概要:50のグループ会社を保有する資産家の息子として産まれた御前崎真道だったが、突然、3兆円もの負債を抱えて御前崎帝国は崩壊。真道の両親は息子を置き去りにして雲隠れしてしまう。家さえも失った真道等が今後どのように生きていくのか、というお話。
感想:高校に通い始めました。西森先生が得意とする悪校へと。
それにしても真道、どんどん腹黒さが増しています。このまま三橋になっちゃうんじゃないの?とさえ思ったり。
夏野クンへのアドバイス「僅差で勝つ→友情芽生える」の作戦から、「手加減なんかしたら、相手に失礼だろう」の件は声を出して笑ってしまった。
気がついたらシナシナとルー子を働かせてる真道クン。安い労働力を得た真道が今後どのように会社を展開してゆくのでしょうか。
朝涼は未だお弁当屋さんでバイトしているようで一安心。新キャラも沢山出てきたので今後に更に期待です。
作者:中島らも
出版社:集英社
発売時期:1993年1月
評価:80点
概要:地上の人口は増えているが、獏の数はたぶん減っている。ということは獏の食べ残す夢の量はどんどん増えていっている、ということだ。その証拠に僕は街のあちこちで獏の食べ残しを見かける。ただ大抵の人がそれに気がつかないのは天使とすれちがっても気がつかないのと似たようなことだろう―。
感想:いつも通りのらもさんの笑えるエッセイ集。ところが楽しいだけではないのが氏のエッセイであり、特に興味深く読んだのは「ミタライさんの秘密」。
ものすごく簡単に言うと、汚さを知らなければ汚いとは思わないと言うこと。本の中には、顕微鏡が発明されvirusが発見されるまでミタライさん(極度に手を洗う人)は存在しなかったのではないかとの推論がある。
そして、糸井重里氏の名言として「"お尻だって洗ってほしい"と言われた瞬間から、我々のお尻は汚くなった」と書かれている。"お尻だって洗ってほしい"は誰のコピーかわからないが、確かTOTOウォシュレットかなにかのCMのコピーだった思う。
それまでは紙だけで綺麗になっていたみんなのお尻が、もう紙だけでは綺麗にならなくなってしまったのだ。
さて、7/26は氏の命日。追悼の意をこめて何か新しいのを一冊買おうか。
HUNTER×HUNTER 28巻
作者:冨樫義博
出版社:集英社
発売時期:2011年7月
評価:85点
概要:主人公のゴンは、父親ジンは「死んだ」と育ての親から聞かされていた。しかしカイトと名乗るハンターと出会い、ジンが生きていて優秀なハンターであることを知らされる。自分もハンターになるために、ハンター試験を受けにいくところから物語は始まる。少年漫画にありがちな善悪二元論に収まらず、様々なキャラクターの考え方・立場が存在し、複雑で多面的な構成を取っている。
感想:まず「遂に出たか」ということから。ジャンプでの連載再開も決まったらしく(いつまで持つのかわからんが)非常に楽しみだ。
内容はと言うと、以前ジャンプで読んでいるにも関わらず、1ページ1ページ捲るのが本当に楽しい。ゴン・ネテロ・イカルゴ・キルアはしっかり仕事してるのに、ナックルは相変わらず。
後はパームの「それとも死ぬ!?」が秀逸。過去最高の巻かも知れない。
しかし、やはりと言うべきか、これだけ期間が空いてしまうと結構忘れちゃうもので、8月に29巻が出たら蟻編の最初から読み返そうか。
冨樫先生もネテロくらいの覚悟を持って仕事にあたって頂きたいものだ。
新編 風の又三郎
作者:宮沢賢治
出版社:新潮文庫
発売時期:1989年
評価:80点
概要:谷川の岸の小さな小学校に、ある風の強い日、不思議な少年が転校してくる。少年は地元の子供たちに風の神の子ではないかという疑念とともに受け入れられ、さまざまな刺激的行動の末に去っていく。その間の村の子供たちの心象風景を現実と幻想の交錯として描いた物語。
その他、「やまなし」「貝の火」「蜘蛛となめくじと狸」「蛙のゴム靴」「二十六夜」「フランドン農学校の豚」「グスコーブドリの伝記」等が収録されている。
感想: 恥ずかしながら、風の又三郎を読んだのは初めてなのである。あまりにも有名すぎる作品を敢えて読まないのは性格的な問題なのかもしれない。しかしこれだけは何故か知っていた。
どっどどどどうどどどうどどどう
青いくるみも吹き飛ばせ
すっぱいかりんも吹き飛ばせ
どっどどどどうどどどうどどどう
感想を端的に述べると、すごく幻想的であり且つすごく難解だった、である。(頭で考えて読むような作品ではないのかもしれないが…)
それよりも「グスコーブドリの伝記」がとても読みやすく、感情移入できた気がする。
東日本大震災により、今まで人間が築き上げてきた科学の貧弱さ、またその上で胡坐をかいていた人間の怠慢が浮き彫りになった昨今、是非とも読んで欲しい作品である。きっとそれに通ずるものがあると思う。
それにしてもブドリは賢治の分身なのだろうか。