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既婚子持ちサラリーマン日記。 小説や漫画の感想、スーツや革靴の手入れ、子育て日記、その他雑記。
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注文の多い料理店(短編集)

作者:宮沢賢治
出版社:角川書店
発売時期:1927年
評価:70点
概要:賢治の代表作である「注文の多い料理店」が表題となっている短編集。その他に「どんぐりと山猫」「狼森と笊森、盗森」「烏の北斗七星」「水仙月の四日」「山男の四月」「かしわばやしの夜」「月夜のでんしんばしら」「鹿踊りのはじまり」が収録されている。
感想:文字通り代表作と呼ばれる本作品だが、記憶している限りでは小学生の頃に絵本で読んで以来である。その時は怖い話だな~くらいの感想であったが、改めて読んでみると深く考えさせられる話である。
お金で何でも解決できる、動物の生命を軽々しく考えるなど、悪い意味での"人間らしさ"を持った東京から来た二人が、逆に動物(猫)に食べられそうになるが、動物(犬)に助けられるという内容で、単純ながらも少し胸が痛い。
見事な皮肉で言いたいことがストレートに伝わってくるが、その皮肉は賢治の持つ劣等感により生み出されたのではないだろうかと考えてしまう。
「すぐに食べられます」からもわかるように、人間と言うのは本当に身勝手な生き物なのである。




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日本以外全部沈没 パニック短編集
 
作者:筒井康隆
出版社:角川書店
発売時期:2006年
評価:75点
概要:表題となっている日本以外全部沈没は、当時のベストセラーであった小松左京の長編小説『日本沈没』のパロディであり、題名の通り日本列島以外の文明を持った人類が住む陸地すべて(チベット、アンデス等の高山・高原地域も残っていることが記されるが、治安が悪くて住めないと、著名人たちに嘆かせている)が沈没してしまった世界を舞台に、唯一の陸地である日本へと殺到する世界の著名人の悲惨な境遇と突然世界で一番偉い人種となってしまった日本人の島国根性による浅ましさを描くブラックユーモア小説である。その他いくつかの短編を収録。
感想:元となる「日本沈没」も本作「日本以外全部沈没」も映画化されているらしいのだが見たことが無い。一言で言うと物凄いスケールの大きさである。かの著名人が沢山出てきており、その登場人物紹介だけでも20ページを超えてしまっている。内容はというと…あまりにも大きなスケールのおかげで、あまり覚えていない(笑)。映画はレンタルして見てみようと思う。
その他、面白い作品が揃っている中で、以下の2作品が最も端的で、思わずニヤッとしてしまうブラックユーモアを感じた。
「あるいは酒でいっぱいの海」と「黄金の家」が特にお勧めである。
両方とも5ページくらいの作品なので、是非ともどこかでこの本を手に取ったときに、真っ先に読んで頂きたい。




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約束

 
作者:石田衣良
出版社:角川書店
発売時期:2004年
評価:80点
概要:親友を目の前で亡くした少年、不登校の少年が出会った不思議な老人、事故で片足をなくして以来心を閉ざしてしまった兄との絆――。大きな悲しみを乗り越え、もう一度前を向いて歩き出す決意をした人々の再生を描いた、心温まる感動作品集。
感想:兎にも角にもジーンとくる話が多い。それでいて、全く無理な感じがないと第一に思った。
何故かと言うと、私は、いかにも「今からあなたを泣かせます」みたいな話が大嫌いなのだが、この本のジーンという感じはとても心地良く感じたのである。

それぞれがとても素晴らしい話なのだが、特に気に入ったのが「夕日へ続く道」である。

どちらかが悪いと言うわけではないのだが何かと両親と噛みあわない主人公雄吾と、雄吾の知らない暖かさを持った老人源ジイが出会う。
きっと、中学校や家庭、家の近所などの狭い世の中しか知らない雄吾にとって、その魅力は凄まじいものだったのであろう。どんどん惹かれてゆく。
その魅力に嘘偽りは無く、本当に大切なこと(かどうかは雄吾がこの先の長い人生を生きてわかるものだが)を教えてくれた。
そして源ジイは最後でも金歯をむき出しにして笑っている。どんな笑顔かが目に浮かぶ様だ。

例えお話の中であろうと、誰かが死んで悲しむ涙より、みんなが笑っていて暖かくホッコリとした涙のほうが格段に良いのだ。




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恋は底ぢから

 
作者:中島らも
出版社:宝島社
発売時期:1987年
評価:85点
概要:色々詰め込まれたエッセイ。愛、エロ、くだらないこと。真面目に読むことも出来るし、だら~っと気を抜いて読むことも出来る、なんとも心地の良い作品。
感想:敬愛する中島らも氏のエッセイ。くだらないことをいっぱい書いている人だが、しっかりした本もいっぱい書いているのだ。
これはくだらないほうの作品なのだが、やはりらも氏、随所に心を打つ言葉が鏤められている。

例えば、こんなことをさらっと嫌味なく言ってくれるのだ。
「恋は病気の一種だ。治療法はない。ただしそれは世界中で一番美しい病気だ。」

その一方で、自身のイラストつきで「世の中でいちばんつまらないのは「全裸になった女子高生」だ!」などとも言っている。

一冊の本の中での振れ幅は凄まじいものがあり、思わずプッと吹き出したり、深く考えさせられたり、ちょっとジーンときたりと、色々なお話が詰め込まれている。
エロも含まれていると上述しているが、それも全てお茶目なもの(小学生みたいな?)であり、女性にも断然お勧めできる作品である。

久々にらも氏の本を読み今更ながら、小さい頃に近所にこんなおっちゃんがいたら、あるいは、小さい頃に氏の本を読んでいればと思うことがある。





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ピアニシモ
 

作者:辻仁成
出版社:集英社
発売時期:1990年
評価:30点
概要:教室でもチャットルームでも「いるだけの人」トオルと誰にも見えない親友ヒカル。得体の知れない殺人者の潜む校内、殺された少女の幽霊が彷徨い、地下にはもう一つの中学校が...。悪意が作り出した死の世界のただなかへ、絶望、不安、恐怖の闇の階段を、トオルは、希望と想像力だけを武器に、降りて行きます。はじめて愛した人を救うために。
感想:小学生の頃(20年ほど前)に一度読んだ作品。ブックオフで発見したので懐かしいと思い読んでみた。当時は全く意味が分からず無理して読んだ記憶があります。
結論から言うと、30歳近くなった今でも難しい。というか、このお話に果たして意味はあるのだろうか?読み終えて心に残ったのはモヤモヤ感だけだった。。。(20年前もそうだったと記憶している)

自分が全く成長していないだけなのであろうか。

実は辻仁成という人、エコーズと言うグループでZOOと言う曲を歌っていたということと、中山美穂の旦那ということと、公開収録中にやしきたかじん氏を激怒させたということ以外、あまり知らないのである。

私には理解しがたい世界観を持ったお話であったが、独特すぎるが故、もしかするとピッタリとハマル作品があるかもしれないという期待を込めて、別作品もチャレンジしてみたくなった。



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